15歳でメジャーデビューを果たし、グラミー賞など数々の音楽賞を受賞してきた英出身のSSW、Birdyの5thアルバム。80年代のシンセポップのような“Paradise Calling”から始まり、自身の失恋の経験をロマンチックに歌う“Tears Don't Fall”など大人になるまでに誰でも経験しうる出来事を抒情的に表現している。デビュー当時のピュアな印象を覆すアーティスティックなポップスと、ゴシックな美しさが織り混ざった芸術性溢れる仕上がりになっている。新たなフェーズへと進む彼女の大きな飛躍を感じる1枚。

 


80年代シンセ・ポップ風の冒頭曲“Paradise Calling”の吹っ切れようにビックリ。続く2曲目“Raincatchers”はケイト・ブッシュを彷彿とさせる弦楽アレンジでニヤリとさせられる。10代半ばから活躍するUKのシンガー・ソングライターが、27歳のいま、2年半ぶり5作目のアルバムで大胆に変身。正統派のイメージを残しつつも、表現者として新たな可能性に挑戦している。