1976年、それは〈新ジャズ元年〉のニューヨークでのロフトジャズが全盛を迎え、その後の不動産価格上昇で停滞する〈ロフト〉も健在だった。そして地方最大の動きがセントルイスとシカゴだった。メジャーレーベル発売もあったアート・アンサンブル・オブ・シカゴを中心としたシカゴに対し、マイナーな感は否めなかったセントルイス。日本でも一部の賢明なジャズ喫茶店主によって本作を中心としたルーサー・トーマスと、インプロバイザーとして卓抜だったオリヴァー・レイク一派が紹介された。地面を這うようなファンクビートに乗せ咆哮する即興演奏こそジャズのエネルギーのすべてだ。待望のアナログ復刻だ!