伊丹十三が翻訳を手掛け、1976年に発刊された「ポテト・ブック」の後を継ぐものとして、伊丹と親交のあった玉村豊男が手掛けた本作。朝から晩までジャガイモのことを考えているという筆者ならではのユーモアあふれる文章も面白い。ジャガイモという身近な存在でありながらその起源や歴史などに本書を読んで感心した。ポテトサラダなどの料理法が掲載されているものの、写真はなく、細かな分量も書かれていない。しかし、料理が誕生した背景など想像を掻き立てる文章を読んていると自然と作ってみたくなる。個人的には〈世界3大ポテトスナック〉のひとつハッシュブラウンに挑戦したい。