北海道を中心に活動を続けるジャズサックス奏者・蛇池雅人の2006年の初ソロアルバム『SLOW LIFE』より17年ぶりの自己名義のアルバム。Lee Konitzを彷彿とさせる美しい音色が特徴の彼のサックス演奏だが、本作では同じ北海道出身のピアニスト、南山雅樹とのデュオアルバムとなっている。アルバムタイトル『CLASH』には〈色などの不調和〉の意味をこめたらしいが、〈青〉を連想させるジャズ演奏と相反するような美しいジャケットワークの共存に成功している。デューク・エリントンの“イスファハン”など美しい演奏が繰り広げられる素晴らしい1枚。