シングル“星月夜”(ドラマ「星降る夜に」主題歌)のデジタル累計再生数が4億回を突破。確実に注目度を上げているシンガーソングライター・由薫から、待望のメジャーファーストアルバム『Brighter』が届けられる。“星月夜”のほか、メジャーデビュー曲“lullaby”、“Crystals”(ドラマ「たとえあなたを忘れても」主題歌)、スウェーデンで現地アーティストと制作した最新曲“E Y E S”、“Blue Moment”などを収録。メジャーデビュー以降の軌跡、そして、この先のビジョンを切り開く本作について彼女自身に語ってもらった。
ONE OK ROCKのToruに教わったアーティストとしての姿勢
――メジャーファーストアルバム『Brighter』がリリースされます。デビュー以降の軌跡が感じられる作品ですが、由薫さんはどう感じていますか?
「アルバムを出すことになったときは、これまでの曲や新しい曲をまとめて、それこそ写真のアルバムみたいなものになるだろうなと思っていたんです。でも、いざ制作に入ると〈1つの作品として意味のあるものにしたい〉という思いが強くなって。結果的に、今まで自分が辿ってきた道とこれから辿っていくだろう道を見つめ直すことができたし、〈これがアルバムを作るということなんだな〉と実感しましたね。
インディーズのときもEPを出させてもらったんですが、そのときとは全然違う心持ちなんですよ。『Brighter』というタイトルもそうですけど、もっと明るい場所に立って、アーティストとしても人としても大きくなりたいという気持ちもあって。いろんな葛藤を含めて、第1章の締めくくりという感じですね」
――メジャーデビュー後、音楽的にも大きく広がった印象があります。
「そうですね。メジャーデビューシングル“lullaby”はONE OK ROCKのToruさんにプロデュースしていただいて。高校生のときにONE OK ROCKのカバーをしていたり、すごくリスペクトを持っていたんですが、一緒に制作させてもらうことで、私自身の意識も大きく変わったんです。音楽に誠心誠意向き合うこともそうだし、聴く方を想定して、隅々までこだわる姿を目の当たりにして、メジャーのアーティストとしての姿勢を教えていただきました」
――ヒット曲“星月夜”もToruさんとの共作ですね。
「デモ自体はドラマ(『星降る夜に』)の主題歌のお話をいただく前からあって。英語の歌詞を日本語に書き直したんですけど、すごくがんばりましたね(笑)。すべての登場人物にフィットするのはもちろん、ドラマを見てくださっているひとりひとりの方のバックグラウンドや性格、思い出と重なる歌詞にしたくて。
最初から〈これはいい曲になりそうだね〉とスタッフ全員が思っていたので、自分なりに納得できる歌詞を乗せられたのは本当によかったです」
――そういう曲が多くのリスナーに届いたことは、自信につながったのでは?
「はい。TikTokでも好きな人に思いを伝える動画で“星月夜”が使われていて。そうやって聴いてもらえていることにもすごく感動しました」