本書にはハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、キース・ジャレットほか、たくさんのレジェンドが登場する。彼らと直接会って対話を重ねてきた著者に乗り移るような感覚で読めて、会えるはずのない人たちに会えたような気分になる。巨匠と呼ばれる前の、自分の音を探していた粗削りの〈青の時代〉を知ることで、より彼らの音は味わい深いものになるだろう。レコードガイド、各配信サービスのQRコードもついているので、聴きながら読めばなお楽しい。大人になればなるほど〈あの人が20代だったころ〉が知りたくなるのはなんでだろう……。若手のプレイヤーにとっては、人生が変わってしまうようななにかに出会える1冊になるかも。
神舘和典『ジャズ・ジャイアントたちの20代録音「青の時代」の音を聴く マイルス、コルトレーン、ビル・エヴァンス』巨匠達は自らの音をどう探したのか? 直接対話してきた著者が綴る
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