イタリアの名手ウート・ウーギの生誕70年を記念したアンソロジー。彼のヴァイオリンにはイタリアの「歌う伝統」が息づいている。多彩な音色と幅の広い音で旋律を歌い抜き、聴き手に情熱的に語りかけ、かつ気品の高さを失わないのが彼の魅力である。モーツァルトのヴァイオリン協奏曲では、彼の多彩な表情が躍動して極めて愉悦的。巨匠サヴァリッシュと組んだベートーヴェンソナタは、激しい情熱とエレガンスが同居する中に、多様な人間感情が投影される。そして小品の数々で聴かせる魅惑のひととき。ファリャのスペイン舞曲など初めの一節だけで、たちまちにしてあなたを情熱の国へと誘うことだろう!

【参考動画】ウート・ウーギの演奏によるモーツァルト作曲“アダージョ ホ長調 K.261”