ヘンゲルブロックがマスカーニ!と誰もがびっくりするオペラ録音。これがテンポ良く色彩鮮やかでお涙頂戴とはならず素晴らしかった。初演版とのことで、素人の耳で気づいたのは、復活祭の場面の導入に間奏曲の旋律を使用した合唱が入ること。これはとても美しい。爽やかな間奏曲も目から鱗。ジョルジョ・ベッルージは透明な歌声のテノールで「ラ・ボエーム」の映像作品もあるが、とても音楽的に歌っている。サントゥッツァを熱く演じたカロリナ・ロペス・モレノは2021年第1回バーゼル国際声楽コンクールのヤングアーティストの部（26～32才）の1位のドイツのソプラノでこれから注目したい歌手だ。