ギター兄弟ロス・エルマノス・グティエレスによる通算6作目。漫才の最中のようなジャケだが内容は50年代ラテン・アメリカのノスタルジーと哀愁に満ちたインストゥルメンタル作。メキシカンやマカロニ・ウェスタン、クンビアからサルサまで多様な要素を融合させ、アンビエントな音響処理を施した楽曲は、共演も果たしたクルアンビンにも通じる“ここではない何処か”を感じさせるもの。プロデュースを担当するのは前作に引き続きブラック・キーズのダン・オーバック。いなたい車に乗って昼夜問わず果てしない広野を走り続け、最終的に宇宙へと飛び立っていってしまう、そんな男のサウンドトラック。