ソウル、洋楽ポップ、J-POPなど多彩な音楽ルーツ
――アルバムについてはあとで伺うとして、先にプロフィールから聞いていきますね。まず、ご出身は?
「生まれは福岡ですけど、ちっちゃい頃に東京に引っ越しているので、ほぼ東京です」
――音楽を始めたきっかけを教えてください。
「生活のなかに音楽があって、子供の頃からピアノを習ったり、音楽教室に通ったりしていたんです。音楽が大好きでしたし、歌ってみたい気持ちもありました。でも高校でバンドをやろうと思ったとき、ボーカルは人気で、私はベースを弾くことになりまして。歌いたいけど歌えないというバンド活動を経て、大学ではちょっと変わったサークルに入ったんです。いちおうバンドサークルなんですが、70~90年代のAORやアシッドジャズの洋楽をカバーして、OBのパーティーで演奏するサークルで。
そのときはダイアナ・ロスとかスティーヴィー・ワンダーの曲を演奏して、それまでにも聴いたことがあったんですけど、改めて〈なんてかっこいいんだろう!〉と思って。高校の頃はJ-POPを聴いていたんですが、それよりもずっとかっこいいと思ったんです。で、サークルにもボーカルは何人かいたので、自然とコーラスをやるようになりました。それが歌い始めたきっかけです」
――当時、影響を受けたアーティストは?
「サークルで歌ってみたものの初めて歌うことができなかったのが、アレサ・フランクリンの曲だったんです。アレサの歌唱表現にまったく追いつかない、足元にも及ばない自分がいて、歌って凄いな、とんでもなく深いなと実感しました。アレサはなんでこんなふうにあたたかみを出せるんだろうと。それでアレサの作品を死ぬほど聴きました。“I Say A Little Prayer”や“(You Make Me Feel Like) A Natural Woman”が特に好きで。なんとか歌いこなせるようになりたかったんです」
――アレサを筆頭にソウルシンガーからの影響が大きかったわけですね。
「でもジャンル問わずに幅広く聴いていて、スウィング・アウト・シスターも大好きです。ポップなのにメロディもコリーン(・ドリュリー)のボーカルも切ない絶妙なバランスが好きで、作曲するときもインスピレーションを受けています。それからK-Indieのプレイリストをよく聴きますね。あとは最近だとサム・ヘンショウの歌がめちゃめちゃかっこよくて好きなんです。ゴスペル由来だけどサウンドがスタイリッシュなところも気に入っています」
――作詞の面で影響を受けたアーティストはいますか?
「昔、ファンクラブに入っていたぐらいポルノグラフィティが好きだったんですけど、(新藤)晴一さんの歌詞は女性目線のものも多く、なんでこんなに女心がわかるんだろって不思議に思って。〈好き〉ということを表現するとき、ストレートに書かないで回り道して表現する。読むだけじゃピンとこなくても歌になると伝わる、そういう歌詞だからこその表現があるんだと思って、それは自分で書くときも意識するところです」