世界各国でジャズを学び、自己表現の手段を西アフリカの伝統弦楽器カマレ・ンゴニの弾き歌いに見いだしたパリ拠点のSSWによる本格的デビュー・アルバム。生演奏と電子音、プログラミングやシンセ等を同列に扱いながら、人類(或いは自身)の起源として俯瞰的に捉えたようなアフリカ要素、ビョークといった前衛的ポップの伝統、そしてシャンソンなどをジャズ由来のアプローチも活かしながら、緻密に組み上げた楽曲はまさにサウンド・アート。映画音楽界で頭角を現してきたValentin Couineauによるプロデュースもハイセンス。ハイライトは本作中で最もアフリカ伝統色濃厚ながら近未来性も感じさせるママニ・ケイタとの“Breathe”。