昨年1月の来日公演も素晴らしかった彼らの5年ぶりとなった14枚目のアルバムは、いい意味で肩の力が抜けた作風である。ラップは控えめに、ニック・ヘクサムの歌に重きを置いたメロディアスな曲調が極上の心地良さを運んでくる。北風と太陽で言えば完全に太陽戦法で、温かな音色で聴き手の心を自然と開放してくれる曲ばかり。作品全体の空気感に酔いしれる一枚。