ブラジル音楽はもちろん、室内楽やジャズ好きにもおすすめしたい素敵なインスト・アルバムが登場。ポルトガル語で〈夜明け〉を意味するこの〈Alvorada〉はロンドン拠点ながら本格的なショーロを演奏する名グループとして知られており本作が2作目となる。フルート、クラリネット、カヴァキーニョ、7弦ギター、パンディロという編成を中心にシンコペーションを多用し即興も交えた高度なアンサンブルはひじょうに複雑ながら、それを感じさせない心地よさがある。伝統的な形式に基づきつつ、ショーロがサンバやボサ・ノヴァに与えた影響をフィードバックさせ、現代的視点で捉え直した演奏は洗練され優美で、そして心浮き立つ楽しいもの。