第一次世界大戦の最中、晩年のドビュッシーが編み出したフルート、ヴィオラ、ハープの編成は、室内楽に新しい三重奏の形を生み出し、後世の作曲家に多大な影響を与えました。本アルバムには、ドビュッシーの三重奏と、同編成による現代作曲家4人の作品が収められています。現代音楽における室内楽でドビュッシーの影響を色濃く受け継いだこれらの作品は、特殊奏法や音列技法など前衛的な手法を用いながらも、穏やかで静謐な雰囲気が全体に広がり、後期ドビュッシーの延長線上にあるように感じられます。また、この編成の作品のみが収められている点も珍しいです。