
カミムスヒ、Shinshoku、エメラルドタブレット――多彩な音楽プロジェクト
――總水さんの音楽プロジェクトはイシュタールのほか、Shinshoku、先ほどおっしゃっていたカミムスヒ、エメラルドタブレットと複数ありますね。
「なんでかどんどん増えちゃうんです(笑)。カミムスヒは日本の各土地で手紙のように届くものを受け取って、それを楽曲にしています。イシュタールには予言のような曲が多いですね。Shinshokuでは目に見えない体内にあるものを元気づける曲を目指していて、私にとってどこに着地するのかわからないプロジェクトです(笑)。人体や臓器の働きとかに興味があるので、細胞の活性化や活かせていない臓器について気づきを与えられるものにしたいです。
エメラルドタブレットは、エジプトに隠されていたエメラルドタブレットという石板に刻まれた文章があって、世界中の神秘主義の方々を魅了しているんです。それを日本語に翻訳した本があるのですが、〈あなただったらわかるんじゃない?〉と言ってくださった方がいて、読んだら何が書いてあるかわかっちゃったんですよ(笑)。
エメラルドタブレットは錬金術としても広まっていますが、〈1〉や〈2〉といった数字の意味とかを紐解いていくと〈ネガティブなことはこうすると克服できて、うまく使うとこうやって宝になるんだよ〉といったことが書かれています。自分が囚われている悩みも別の見方をすると最高の宝になるかもしれない、工夫したらうまくいくよ、といった言葉ですね。なのになんでこんなに難しく書かれてるんだろう?と思い、もっと簡単な言葉で解釈したところみんなにヒットして、それがエメラルドタブレットのCDになっています」
――總水さんの音楽活動は多彩ですが、一貫して聴き手に気づきを与えたりアクションや参加を促したりしているんですね。
「おっしゃる通り、仕事の場が表舞台になっただけで、何かのきっかけにしてもらったり、応援をしたりしたいんだと思います。会社員時代の同僚はびっくりしていましたが、〈やっていることも言っていることも変わらないね〉とよく言われます」
432Hzは〈ぽっちゃり〉した音
――それでは、超次元トリッパー☆イシュタールの新作『響新共命』についてお伺いさせてください。一般的な周波数の440Hzではなく、癒し効果などがあると言われる432Hzを基準に制作されたそうですね。432Hzは、例えば藤井 風さんなどが使っていることでも知られていますが、このコンセプトについて教えてもらえますか?
「見えるビジョンや聞こえる音を実際の曲に落とし込むと、音がちょっと低いなといつも思っていたんです。それで〈どのHzで聞こえているんだろう?〉と調べたら432Hzだったんですね。432Hzはあたたかみがある音ですが、私の表現ではちょっと〈ぽっちゃり〉した音に聞こえるんです(笑)。その落ち着く音を表現したいと思ったのが、たまたま432Hzだったという。
〈響新共命〉とつけたタイトルは音叉をイメージして、私が432Hzの音を鳴らした時、聴いた方の中にある432Hzの音が共鳴して何が起こるか、その実験を楽しみたかったんです。みんなから引き出される432Hzの音は何だろう?って。今のところ〈家族が仲良くなった〉とか、そういう感想を聞いています。面白かったのが、何人かの方から〈育毛効果があった〉と言われたことで(笑)。嘘でしょ!?って。日々、よっぽどストレスと闘っている方が多いのかもしれません」
――その効果を求めて、CDがめちゃくちゃ売れるかもしれませんね(笑)。432Hzに楽器をチューニングしたり、歌う時に音を取ったりするのは難しくなかったですか?
「本当にそうなんですよ(笑)! 打ち込みの音源も432Hzで買い直さなきゃいけなくて。
5月25日にバンドサウンドでやるライブがあるのですが※、他の周波数も試したくなっちゃって、逆に高くしてCの音を528Hzにしたりしています。528Hzも癒し効果があると言われていて、研究論文も出ているんですね。528Hzでロックを楽しんだ時に何が起こるか、みんなで遊びたいと思っています」
――432Hzは音楽業界でもよく話題になりますが、528Hzは初耳でした。
「ですよね。ロックやポップスを色々と聴いていて〈これはちょっと違うぞ〉と思って調べると、432Hzを使っていることが結構あるんです。公言されていないけど、ミュージシャンの方々はわかって使っているんだなって。もちろん効果を狙ってじゃなく、音の響きで選んでいる方も多いと思います。クラシックでは420Hzや412Hzを選んでピアノを調律している演奏家もいるので、色々な周波数を楽しむことも音楽の魅力の一つじゃないかなと」
――440Hzに統一しなきゃいけないのは、正解が一つしかないようで息苦しくはありますね。
「そう。音楽って自由なのに、逆行している感じがありますね」