グループ名の〈ビッチ〉に反骨精神が滲むオーストラリアの女性トリオがボン・イヴェールらを擁するレーベルからデビュー。3人のハーモニーは大きな魅力には違いないが、トラディショナルと言えるフォーク・ナンバーはラスト・ナンバー“Mary's Playing The Harp”の1曲のみ。他9曲はフォークをバックボーンにインディー・ロック風のアトモスフェリックなサウンドを纏いながら、アカペラからチェンバー・ポップまでという振り幅と共にフォークにとどまらないポテンシャルを印象づけている。いちばんの聴きどころは“Cathode Ray”。低音の凄みを押し出したバンド・サウンドに圧倒される。
フォーク・ビッチ・トリオ(Folk Bitch Trio)Now Would Be A Good Time』フォークを軸にインディーロックやアカペラ、チェンバーポップまで聴かせる振り幅
