今年のショパン・コンクールにも、例年通り多くの日本人ピアニストが出場が内定した。その顔ぶれはまるで音楽界のオリンピック選手団のようだ。中でもひときわ注目を集めているのが中川優芽花。クララ・ハスキル・コンクールをはじめとする数々の国際コンクールでの優勝・入賞歴を誇り、21世紀世代を代表するピアニストとして着実に頭角を現してきた。そんな彼女のデビュー・アルバムが、いよいよリリースされる。本アルバムでは、ロマン派の巨匠ラフマニノフとシューマンの作品に挑む。彼女ならではのロマンティックな抒情性はもちろん、極めて難度の高い対位法表現にも注目したい。