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ドラマ「人間標本」挿入歌に抜擢された“「火花」”

――今はそういうフェーズなんですね。そして、今回のツアー中にメジャー1stシングルが出ますが、これは以前から決まっていたことですか?

千秋「全然決まってなかったです。6月にミニアルバム『yourself: ATTITUDE』を出して、その後に『yourself: ATTITUDE』シリーズ第2弾が出る予定だったんです。でもツアーをやるうちに、曲が増えるのは違うかなと。

今回の“「火花」”は配信限定の予定だったけど……ドラマ『人間標本』の挿入歌に決まって、僕が盤にして出そうと提案したんですよ。ここ数ヶ月はみんなを巻き込んで、しんどい思いしながらレコーディングしたから。やっと今月出せる状態ですね」

――制作自体はバタバタだったんですね?

千秋「そうですね。いつもバタバタなんですけど、今回も急に決まったから」

――“「火花」”は日本武道館のライブを観た廣木隆一監督からオファーを受けたそうですが、どんな言葉をかけられたんですか?

千秋「オファーというより、バンドのライブを観て、いいじゃんって言っていただけて。それで何曲か聴いていただいて、その中の1曲が“「火花」”だったんですよ。だから、曲自体は今年1月にありました」

――バンド的には監督が“「火花」”を選んだのは意外でした?

千秋「僕は意外でしたね。ただ、そう思いながらも、この曲が選ばれるのかなという雰囲気は察してました」

SORA「DEZERTとして大きなタイアップが付いたのは初めてなんですよ。僕はこの話が来るまで『人間標本』という作品は知らなかったけど。ライブを観て、監督がそういう気持ちになってくれたのはこの上なく光栄ですね。この人たちを選んで良かったなと思ってもらえたら本望だし、そういう気持ちで取り組んだつもりです」

Miyako「俺も話をいただいて、『人間標本』の原作を買って読んだんですよ。“「火花」”を監督さんが選んでくれたときはちょっとびっくりしました。でも監督のイメージにハマって、『人間標本』の中でこの曲が流れるシーンだったり、僕らもちょっとだけ出させてもらっているんですよ。そのシーンはまだ見てないので、監督がどんな風に表現しているのか、楽しみですね」

Sacchan「監督がどういう意図で、この曲を選んでくれたのかはわからないですけど。曲がどんな風に広がって、どんな人に届くのかなって、個人的には興味がありますね」

 

人と人がぶつかった時に散る火花

――“「火花」”は冒頭から〈火花散るステージで 僕らは何を求め何を失くすのか〉という歌詞で、ライブの情景を描いた内容ですよね。この曲を書いたときはどんなことを考えてましたか?

千秋「日本武道館公演が終わってから書き始めたんですよ。これからDEZERTという船で旅を続ける、もっと遠くへ、もっと明るい場所を目指す。そうなったときに理由が必要で、なぜそこに行きたいのかを考えるじゃないですか。

47都道府県ツアーが決まったときに、不安な気持ちもあったんですよ。頑張るぞ!という気持ちだけでは、頑張れない日もあるじゃないですか。そのためには確かな実力が必要ですからね。

人と人がぶつかった時にわかり合えた方がいいけど、わかり合えないときに火花が出ると思っているんですよ。気分が悪かろうが、不安だろうが、気持ちのいいものばかりじゃないぞ、というイメージが火花だったんです。次のステップに行くために決意の曲として、今年1月に書きました」

――わかりあえないときに火花が出る。そこから目を逸らさずに進む決意の曲という意味ですか?

千秋「いや、ネガティブな火花ばっかりじゃないですよ。キレイな火花もあれば、痛い火花もあるんですよ、人と人が関わる中で。でもわかり合ったり、わかり合えなかったりする中に俺たちが音楽を続けてる意味があるなと、武道館が終わった後に思ったから。その火花を見落とさないように47都道府県を1本1本ライブで回ろうと。

でも自分の中には、そこに1人では行けない、という人生観があるから。昔は1人でも行けると思っていたんですけどね。1人じゃ無理だ、弱いから。そういう意味を込めた歌詞ですよね」