アムランは折に触れて極限まで難度の高い現代作品へ大胆に踏み込んでいく。昨年のメシアン、2018年のアダムズ、2017年のフェルドマン等々。超絶的な精度を誇る彼のタッチは、複雑なリズム構造や密度の高い音群を寸分の狂いなく描き上げ、その独特の透明感溢れる演奏は、結果として現代音楽の語法と驚く程の相性の良さを感じさせる。本アルバムでは、ケージを中心とし、その周囲をザッパやマルティラーノなど多様な作曲家の作品が、ひとつの稜線をなすように配置されている。締め括りには、彼自身の小品が控えめに収められている。このさりげなさもまたアムランらしい美学といえるだろう。