愛知出身の4人組バンド、CrowsAliveが初の全国流通盤となるセカンド・アルバム『Bri=dge』を完成。2016年結成の彼らは、叙情的なヴォーカルを軸とした物語性のあるラウド・ロックで注目を集めてきた。そんな彼らはコロナ禍に転機を迎える。周囲が活動を縮小していくなか、あえて果敢に挑戦することを選び、当時のバンドの規模を上回る会場での公演を1年後の目標に据え、その前段としてファースト・アルバム『Twilight World』(2021年)を発表。さらに前後で3度ものツアーを敢行した。「あの頃は寝ずに音楽をやってて、正直めっちゃキツかったです」とフロントマンのKentaは振り返るが、憧れだった現在のレーベル、ZESTONEと契約するきっかけもそこで生まれたという。
ツアーを成功させ、認知度を高めたバンドは、それ以降もCrystal LakeとNOISEMAKERとのツアーに帯同したり、地元の大先輩であるcoldrainのオープニング・アクトを200組近くの応募から勝ち取ったりと、精力的に活動。尊敬するバンドたちとの共演を重ねるなかで多くのことを学んだ。
「ツアーは毎日、打ち上げがすごかった(笑)。〈ロック・バンドってこうなんだ〉と思ったし、カッコいい背中を見せてもらいました」(YUTA)。
「ライヴへの感想をもらえるのもありがたかった。いいマインドを教えてもらったので、受け継いでいかなきゃいけないなと思っています」(Kazuki)。
「coldrainとのライヴでは〈この人たちはこんなところで戦っているんだ〉と感じ、改めて追いつきたいという気持ちになりました」(Kenta)。
そうした経験を糧に成長を遂げた彼らの現在地を刻んだアルバムが『Bri=dge』だ。「妥協したアルバムを出したくなかった」(Ichi)と制作に3年を要した作品には、50曲以上のデモから選りすぐりの楽曲を収録している。EDMやエレクトロの影響が色濃かった過去の作品と比べ、本作ではフィジカルな音楽性に回帰。持ち味である壮大な音像はそのままに、ストレートでキャッチーなラウド・サウンドが光る。爆発的な勢いを持ったオープナーの“SKY”は、それを体現する楽曲だ。
「いま自分たちがフォーカスしたい部分はバンド・サウンド。そこに帰ってきた感じがあります。〈バンドが鳴らしている音だということが伝わるように、かつシンプルに〉ってことを考えてました」(Kenta)。
それに加えて、“Platinum Future”ではLA育ちのシンガー・ソングライターであるKALA、また“Emotion Sickness”ではCrystal LakeのJohnをゲスト・ヴォーカリストとしてフィーチャー。さらに、XGの楽曲などを手掛けてきたショーン・ボウと“Mr.Lonely”を共作するなど、バンドの新境地も提示している。
「“Mr.Lonely”では〈1,000人の前で歌っても孤独を感じる〉と歌っているんですけど、それは自分の中ではすごくコアな部分にある感情。その想いをショーンがすごく理解してくれたんです。これまで自分は先にメロディーを作って、そこに歌詞を当てはめる作り方をしていましたが、彼は、〈大事な想いがあるならまず歌詞にして、そこにリズムやメロディーを当てはめよう〉と提案してくれて。そういう新しい切り口から出来た曲です」(Kenta)。
『Bri=dge』というタイトルや、前作『Twilight World』のジャケットを引用したアートワークには、過去と未来、バンドとリスナーを繋ぐ〈架け橋〉という想いが込められている。その意志は、きっとまだ見ぬ景色へと彼らを導くはずだ。
「自分たちはお客さんの笑顔を求めてるし、お客さんも自分たちを求めてライヴに来てくれていると思う。ただ、会場を出ると一人一人に人生があって。それぞれの人生がどうなるかは知ることができないけれど、何かあったときにこのアルバムを聴いてほしいし、何回も聴き返してほしい。この作品がみんなの人生の架け橋になれればいいな」(Kenta)。
CrowsAlive
Kenta(ヴォーカル)、Ichi(ギター)、Yuta(ベース)、Kazuki(ドラムス)から成る4人組オルタナティヴ・ロック・バンド。2016年に名古屋で結成され、2017年にファースト・シングル“All My Enemy”を発表する。その後もコンスタントに楽曲を配信し、2021年にファースト・アルバム『Twilight World』をリリース。2024年にはcoldrainのツアーに出演するなど知名度を上げていくなか、このたびセカンド・アルバム『Bri=dge』(ZESTONE)をリリースしたばかり。
