昨年、アントン・ブルックナーの交響曲全集をリリースし、一躍注目を集めた北京の中国国家大劇院管弦楽団。自主制作シリーズ〈NCPA Classic〉の最新盤では、後期ロマン派の巨大作、グスタフ・マーラーの交響曲第6番“悲劇的”に挑む。この未知数のポテンシャルに満ちた若きオーケストラが繰り広げる演奏は、圧倒的な推進力とスケール感を兼ね備え、日本や韓国、台湾といった他の東アジアの諸オーケストラとも一線を画した趣きを魅せている。その響きには、中国北部地域らしい地域性をふんだんに帯びた濃密なエネルギーが脈打っており、作品に新たな息吹を吹き込むことに成功している。
チャン・イー&中国国家大劇院管弦楽団『マーラー:交響曲第6番《悲劇的》』東アジアの諸オーケストラとは一線を画した趣きで魅せる1枚