会場の熱狂もそのままに10年の歩みが存分に詰まった迫力の映像

 今年メジャー・デビュー10周年を迎えたユッコ・ミラー(サックス/ヴォーカル)が、初のライヴBlu-rayをリリースする。凄腕のプレイヤーたちによる熱演はもちろん、演歌歌手の中西りえや実力派サックス奏者の小林香織などもゲスト参加。見応えのある映像で、この日のライヴに居合わせなかったことを悔やんでしまったほどだ。

 「ライヴの最中はカメラを意識すると冷静な気持ちになってしまうので、普段どおりにやりました。途中から演奏に夢中で撮られていることを忘れてたくらい(笑)。少なくとも、映像になるから音を置きに行くみたいなことは考えず、その時の感情の赴くままに音を出しました。攻めてる? そうですね。攻めまくった結果、音が外れたとしても、それはそれでライヴだからいいやと」

ユッコ・ミラー 『YUCCO MILLER 10th Anniversary Live "Bloomin'"』 キング(2026)

 くだけたMCと迫力満点の演奏のギャップが面白く、百戦錬磨のプレイヤーたちのソロ・パートにも目が釘付けになる。

 「ソロはどれだけ長くやってもいいから炸裂しちゃってください、って伝えました。リハーサルでは前に出てこなかった、ライヴ本番ならではの皆の本気のプレイが見られます。アンコールの“Long Train Runnin’”なんか、演歌歌手の中西さんがコブシを入れて洋楽を歌う、それだけで面白いと思いますし」

 観客をあの手この手で楽しませようという、サーヴィス精神の塊のようなライヴだ。アニメ「名探偵コナン」のメイン・テーマや、米津玄師“マトリョシカ”のカヴァーもある。「お客さんみんながみんなジャズやインストが好きな人ではないでしょうし、初めてこういうライヴに来る人も知っている曲があると飽きないと思うので」と彼女が言うのも納得だ。特典映像は「楽屋の雰囲気などライヴの裏側が映っています。皆のインタヴューや私がライヴを振り返っている映像も見所ですね」とユッコ。

 和太鼓とパーカッションが同居する一彩のドラム・セットも一見の価値ありだ。

 「私はジャズが好きで勉強してきたけれど、日本の心を忘れずに音楽をやっていきたいなと思っていて。一彩さんのお父さんはヒダノ修一さんっていう世界的な和太鼓奏者で、ジャズと和太鼓を融合させた第一人者なんです。実は最近、私も雅楽で使われる篳篥(ひちりき)という管楽器を始めたんです。このBlu-rayのライヴにも、和のテイストが入っていて、そこも見所だと思いますね」

 


LIVE INFORMATION
ユッコ・ミラー 10th Anniversary Tour “Bloomin’” to the West

2026年10月15日(木)兵庫・加古川 gratz
2026年10月16日(金)広島 Live Juke
2026年10月17日(土)山口・下関 Jazz Club BILLIE
2026年10月18日(日)長崎 オルテンシア長崎
2026年10月19日(月)大分 BRICK BLOCK
2026年10月20日(火)福岡 border
https://www.yuccosax.com/live