DJ KOZE Kicks!
ついに20周年! 老舗の人気シリーズ〈DJ-Kicks〉が記念すべき第50作目をリリース!

 現場の臨場感を再現するという本来の目的を、DJのパーソナルな面をも引き出すアート・フォームへと昇華し、DJミックスのあり方に一石を投じた〈DJ-Kicks〉。独自の視点に基づくDJの人選のおもしろさや毎回収録されるエクスクルーシヴ音源も話題で、人気とクォリティーの両方を高水準で維持してきたこのシリーズも、開始から20年。CJ・ボーランドを起用した95年の第1弾から数えて、ついに50作目に到達した。

VARIOUS ARTISTS DJ-Kicks: DJ Koze !K7/OCTAVE(2015)

  そんな節目に起用されたのは、ドイツの国民的DJ、コーツェだ。本人のエクスクルーシヴとなるメロウなビート・チューンをオープニングに据え、序盤はストロング・アーム・ステディフレディ・ギブスなど、自身の活動初期を想起させるヒップホップ中心に構成。中盤はブロードキャストダニエル・ラノワでまどろみ、そこからセッション・ヴィクテムマルセル・フェングラーを投入する後半まで、どこかメランコリックで幻想的なノリをキープ。自身のオリジナル作『Amygdala』(2013年)にも通じる緩やかさを、本作においても作り出している。