仏の才人アブストラクション、チルウェイヴ以降のインディー・ポップ好きにも◎のベッドルームとクラブ行き来する越境感が深化した2作目

2017.01.13

ニコラス・ジャーが主宰するアザー・ピープルからリリースされ、ロングセラーを記録したデビュー作『Break Of Lights』より3年。フランスの才人、アブストラクションが2枚目となるフル・アルバムを完成させた。彼は過去にローマン・フリューゲルとバック・トゥ・バックをするなど、もともとテクノ・シーンをメインに活動してきたアーティストだが、本作での親しみやすいメロディーと艶やかなヴォーカルは、もっと幅広い層に受け入れられるはず。例えば、浮遊感たっぷりのリヴァーブが印象的な“Just What I've Always Wanted”は、チルウェイヴ以降のインディー・ポップを愛聴してきたリスナーも惹き付けることだろう。一方で“Needed You”は、ハーキュリーズ・アンド・ラヴ・アフェアを想起させるセクシーなハウスに仕上がっており、フロア向けのナンバーだと言える。前作でも見られた、ベッドルームとクラブを軽やかに行き来するような越境感の深化が、この作品の大きな注目ポイントだ。

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