ノイズとは取り込まれることで意義を見出し、またそれら全てを飲み込んで無を生み出すものでもある。ノイズは音を突き詰めた先に存在し、また音として存在することに意味を持たない唯一の項目である。本書では自身もノイジシャンである著者が、ロックやジャズの領域に及ぶ革新性を極めた実験的なポップ・ミュージック、もしくは実験音楽について、そのスタイルや方法から思想と歴史を、芸術論、音楽社会学、哲学的思考などを通して論じている。このシーンにおいて日本はトップランナーを多く擁し、海外アーティストが移住してくる程に重要なジャンル。こうして系統別に深く掘り下げられることは大変に貴重だ。

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