ダンス・ミュージック界のトップ・アクトによる4年ぶりのアルバムは、過去作と同様にベース・ミュージックを包括しながら個性的なゲストを迎え、雑多な要素をぶつけることでフレッシュなサウンドを維持している。とりわけスレイヴスと緊張感が張り詰める共演を果たしたアグレッシヴな“Control”やブロッサムズとインディー・ダンスの体裁を成した“This Moment”の意外性には驚かされるし、UKガラージとグライムが交差するクレイグ・デヴィッド参加の“Reload”が持つ構成の妙にも感心させられる。また従来型の曲もフォローされ、エモーショナルなブレイクスで熱唱するエミリー・サンデーやトム・グレナンがいるかと思えば、ファースト・アルバム以来の参加となるケイノや、グライム界期待の新鋭ノヴェリストのパフォーマンスも痺れるほどに秀逸。MCとのコラボも熱心な2人だけに今後はグライム作品なんかも期待してしまうところだが、いずれにしてもチェイス&ステイタスがまたも傑作を産み落としたことは確かだ!