HOOLIGANZのDJとしても知られるトラックメイカーが、昨年に新加入したOMAKE CLUBより配信作品に続いてサード・アルバムをドロップ。MGFを迎えた冒頭の“like a plane”からウマー期のATCQを思わせる硬質かつ浮遊感のあるプロダクションで思わず白旗を振りたくなるが、以降も鈴木真海子（chelmico）のメロディアスなフロウが海風のように吹き抜ける“金木犀”、ロイ・エアーズの某曲を思わせる鍵盤フレーズも最高なKan Sanoとjjjの参加曲、オリエンタルな旋律にCHIYORIの震える美声が共鳴する“Remind”など、悶絶級のトラックが連発される。ジャジーなTOKYO HEALTH CLUBとの終曲“平和”に至るまで、シャレオツだけどそこに終始しない、タフな男らしさをビートに宿した傑作だ。