ソロ名義のほかにも昨年LEARNERSとのスプリット・シングルを発表したCHILDISH TONESやガレージ・パンクDJユニットのthe fantastic dee-jays of inventionなどでの活動、GORGE.INからの作品リリース、ポエムコア、はたまた〈ドレスコーズマガジン〉でのコラム連載など、さまざまな形態で独自にロックンロールを体現してきた男、クラーク内藤。彼がこれまでに公開し静かに話題となっていた、kohh“JUNJI TAKADA”やストゥージズ“No Fun”など、既存の音源をビートジャック/サンプリングしたものをコンパイルしたカヴァーEP『COVERS.』を先日フリー・ダウンロードで発表した。
ケンドリック・ラマー『DAMN.』を〈カヴァー〉したアートワークの本作は、フランク・オーシャン“Nikes”をマッシュアップした二村定一“青空”からスタート。トラップ×パンクなスターリン“天プラ”や、明日花キララによるJP THE WAVY“Cho Wavy De Gomennne”カヴァーのガレージ・カヴァー、本家よりいい曲なのでは?という勢いの弾き語り風はっぴいえんど“さよならアメリカ、さよならニッポン”など、どれもクラーク氏らしいユーモアと、禍々しさに満ちたものばかりで最高に楽しい。志磨遼平氏も〈2017年における究極のポップアート〉〈(ドレスコーズの)『平凡』に対する他者からの初めての返答〉と称賛を寄せている。上掲のSoundCloudでも試聴できるので、みんなどんどん聴いてほしい。