水樹奈々のベストアルバム『THE MUSEUM Ⅲ』のリリースを記念して、タワーレコードではフリーマガジン〈tower+〉の臨時増刊号〈別冊tower+〉を発行いたします! タワーエプロンに身を包んだ撮り下ろし写真や、濃い内容となった『THE MUSEUM Ⅲ』にまつわるインタヴューなど、見どころ満載の1冊!! ここではそのインタヴューを特別に掲載いたします。別冊tower+は、タワーレコード全店で1月9日(火)より配布スタート!
※別冊tower+の配布開始時間は店舗によって異なります。
※別冊tower+は無くなり次第終了となります。
※タワーレコードオンラインは除きます。
水樹奈々のベストアルバム『THE MUSEUM III』が完成した。ベスト盤として3作目となる本作には、2012~2017年に発表した11作のシングル表題曲をはじめ、コラボレーション作品や新曲も含む全17曲が収録されている。前2作以上にバラエティに富んだ印象を受けるのは、この6年間が彼女の人生にもたらした起伏がとても大きかったからだ。アルバムに落とし込まれた年月に想いを馳せつつ、多彩な音世界にじっくりと耳を傾けたい。
もとより感覚を重視するタイプで、これと決めたらまっしぐら。だから音楽的には冒険の多い人で、必然的に作品は多方向にベクトルを向けることとなるのだが、それにしても、だ。今作の振れ幅の大きさたるや、水樹奈々史上においても例を見ないほど。いわく、この6年は彼女の“変革期”のど真ん中にあった。その時々の変化を楽曲に素直に投影してきた結果が、つまり今作なのだ。
「作品を作っているときは、その時の100%を出せるよう全力投球なので気づかないんですが、こうして後から客観的に見ると、しみじみ〈いろんなことがあったんだなぁ〉と思いますね(笑)。喉を痛めて、歌えない苦しさをはじめて味わって、自身の体とちゃんと向き合うようになったことも大きいですし、厄年が2回巡ってきましたから、女性としてもずいぶん変化したと思います。歌手としての新たなチャレンジもたくさんさせていただきました。公私共にいろんな変化があって、いろんな葛藤もあって、そのすべてが今作には詰まっているんです。だから、収録曲はどれも私の心に深く刻まれている曲ばかり。6年間という、1作品を作るスパンとしては長い時間をベストアルバムという形で残せるのは、本当に幸せなことだなと思います」
メインがシングル曲なのだから、濃厚に感じるのは当然といえば当然なのだが、その感覚をさらに加速させるのが2曲の新曲の存在だ。スリリングで抑揚にあふれる“HOT BLOOD”と、しっとりとした熱情に満ちた“粋恋”。ともに水樹奈々という音楽の根幹にある歌謡曲のたたずまいを大いに感じさせる佳曲で、テレビアニメ「バジリスク~桜花忍法帖~」のエンディングテーマとして起用されている。
「“HOT BLOOD”はタイトル通り、たぎる血潮を表しています。戦い傷つき流す血だけではなく、脈々と受け継がれる伊賀と甲賀の血脈という意味もあります。“粋恋”のほうはロック演歌のような仕上がりに! メロディを耳にした瞬間にドキュン!ときちゃったんです(笑)。いろんな想いが募り高まり、愛する気持ちが究極の状態まで込み上げている様をこの和風のメロディで表現できたらと思い、まさに歌い上げました!」
そして、コラボ作品としては、T.M.Revolutionと制作した“Preserved Roses”と“革命デュアリズム”、山寺宏一とのデュエットが話題になった“花は咲く~アニメスター・バージョン”が収録されている。さらには、2017年に愛媛県で開催された<愛顔(えがお)つなぐえひめ国体・えひめ大会>イメージソング“えがおは君のためにある”も。地元出身の水樹は、開会式のキャストとして、またライブアクトして全面的に参加した。
「地元開催の特別な大会のテーマソングを歌わせていただいたことは、歌手としてとても光栄で、本当に貴重な経験でした。ファンのみなさんからCD化のご要望も届いていましたし、とにかくこの『MUSEUM Ⅲ』は自分の活動の歴史、6年間の歩みをギュッと濃縮したものなので、この曲は絶対に収録したいと思ったんです」
文字通りの6年間の集大成。今やファン層も幅広い水樹にとっては、ベストアルバム自体がすでに欠くことのできないアイテムだ。
「水樹奈々に触れるキッカケになると嬉しいです。水樹に興味はあるけれど、どのアルバムから聴いたらいいのかわからないという方に、まずこの1枚を聴いていただけたらなって。活動が長くなるほど、ベストアルバムの存在は特別です。枚数を重ねるごとに1枚の重みが増していくような気がしています」
ちなみに特典映像として“粋恋”の撮り下ろしMV、昨年5月のスガ シカオ主催の<スガフェス>出演時の模様などがパッケージされる。また、恒例の豪華ブックレットには、前2作と連動するアーティスティックな写真が多数掲載されており、まさに水樹ミュージアムといったところ。例によって今作も、水樹は<濃厚><盛りだくさん>という形容詞を我が物にしている。
「今回も濃くてすみません!! とにかく、みなさんに楽しんでいただけるものを、いつも全力で!がモットーなので、ついつい全部乗せ状態になってしまいます(笑)。ベストアルバムは本当にみなさんの応援あってこそ制作できるもの。その感謝の気持ちをとことん詰め込みたかったんです。6年間を改めて振り返ることで、未来が見えてきて……これからも一緒に新たな扉を開け続けていきたい!という気持ちを込めた作品でもあるので、ぜひじっくりとお楽しみください!」