喜劇と悲劇、コメディでありヒューマン・ドラマでもあり…家族とは何かと考えさせる作品。今作は南フランス・コートダジュールの海辺の町でヨット操縦士をしている主人公サミュエル(オマール・シー)の日常から始まる。ある日突然3ヶ月の赤ちゃんを預かることになり、サミュエルは人生の転機を迎える。父と娘が過ごした8年という歳月とその後に起こる最大の危機と闘う心温まるファミリー劇。主演のオマール・シーは『最強のふたり』での印象も強いが今作での演技力には度肝を抜かれる。タイトルからは感じ取れない切なさや悲しみもあり、そして家族の愛を感じる素晴らしい作品。傑作と呼びたい。