薬物依存症だったという経歴の持ち主で、北海道を中心に活動するMCの初作。経験者にしか語れない目線で語られる赤裸々な言葉の数々に耳を奪われる。甲高い声で繰り出される特徴的なフロウはあまりにもストレート。中毒者へ捧げた“我、薬中を愛す”や“なんとなくバンコク”といったトピックのおもしろさもありつつ、社会の出来事に己の目線で切り込み、ハスラー稼業とは別の生き様を描いた一枚。