これまでもたびたび取り上げている韓国のシンガー/ラッパー・JAY PARK(パク・ジェボム)が先日来日公演を行いました! 今回は〈ASIAN HIP-HOP SUMMIT 2014「ONE NATION」〉なるイヴェントで、JAYのほかに、DOK2(SEEDAとDJ ISSOが監修する〈CONCRETE GREEN〉シリーズ最新作にも参加)にTHE QUIETT、BEENZINOといったイリオネア勢、さらに前もってアナウンスされていなかった(はず)LOCO(JAYのレーベル=AOMG所属)が登場。なかなか韓国のヒップホップな面々が日本でライヴをすることはないので、非常に貴重な機会なのでありました。
とか言いつつさっそく遅刻してしまい、現場に到着した時にはすでにイリオネアの皆さんがパフォーマンス中。イリオネア・レコーズ名義でのグループ作『11:11』を発表したばかりというタイミングで、単体ではなく3人でのステージ。ギラついたものからジャジーなトラックまで、3人で淡々とマイクを回していきます。圧倒的なキラー・チューンを投下するというよりも、ヌルッと徐々にテンションを上げていくスタイルが印象的。なかでも気鋭のラッパー・BEENZINO(誰かに似てる)の女子人気の高さにはびっくりです。キャーキャー言われてました。ちなみに、どうでもいいかと思いますが私は安定のTHE QUIETT派。
続いてサプライズ的に登場したLOCOくん。クールなイリオネアとは打って変わり、〈ジャーン!〉と賑やかに登場して冒頭からフロアも巻き込んだハイテンションなステージ! テンポ良くアッパーな楽曲を繰り出しつつ、サーヴィス精神溢れる日本語MCも飛び出すなど、なかなかにライヴ巧者なところを見せていました。ちょっぴりフェミニンな仕草も愛嬌があって◎。カレーが好きそうな感じの人だな。
そしていよいよJAY PARKの出番。ジャスティン・ビーバーっぽい出で立ちで、彼がソロ活動を始めた頃からの十八番であるB.o.B“Nothin’ On You”を歌いながらステージに現れました。なんともキザな……好きにならずにいられないスタイルが彼らしくて素晴らしい。その“Nothin’ On You”を軽く一節歌った後は、“Joah”“Girlfriend”とドキドキが止まらないスウィートなラヴソングを立て続け、おそらく女子たちがいちばん好きなJAY PARKの姿が全開に。ええ、もちろん私も好きです。ミディアム系から徐々にテンポの速い曲へ展開していく構成で、なにげに前半戦でいちばんグッときたのは90sなブギー・ポップ曲“Let’s Make Up”でした。こりゃダンスのせいかな。
後半は、クリス・ブラウンの“Turn Up The Music”みたいな“Body2Body”や“I Like 2 Party”などのアッパー・チューンを連発し(LOCOくんも出てきました)、クライマックスはリリースしたばかりの“Taekwondo”! サビに向けてグイグイとアゲていくこの曲で、ついにJAYがフロアへ雪崩れ込み、そこにいた青年と肩を組みつつ揉みくちゃになる! いや~イイですね~。そして最後はイリオネアの皆さんも登場してのDOK2“Handz Up”(JAYがフィーチャーされている曲)。ダンスホール風味でエラくカッコイイこの曲、これをみんなが寄ってたかってマイクを回して……いや~イイですね~。
そういえば、スタジオ盤ではDOK2が参加している“Know Your Name”も演っていたので、せっかくなら彼も出てきてくれればより盛り上がったのに! DOK2のラップ・パート前に曲が終了してしまいました……(塩)。これに限らずわりとフルで演らない曲もあったりして、限られた時間のなかでできるだけ詰め込もうという配慮だったのかな……。ちなみに、どうでもいいかと思いますが、DOK2が90年生まれだという衝撃の事実を最近知りました。ずっと前からいるイメージ(いや実際キャリアは長い)だし、風格ももはや重鎮だけど、出演者の誰よりもヤング!