マーカス・ストリックランド作品やニーナ・シモンのトリビュートなどに参加他、既に多方面でビッグネームと共演を重ねるブルーノート発の大型新人デビュー作。グラスパーの弟分的に認識していたがこの初作はコンテンポラリーなジャズを核にしっかりと演奏していて、ケンドリック・スコットの最新作にも通じるところあり、デリック・ホッジプロデュースや、マイク・モレーノ(g)の参加がそう思わせるのかも。もちろんグラスパー以降の実験精神はしっかり備えつつ、まずはジャズマンとしての矜持を表しているよう。瑞々しく美しい鍵盤裁きは堂々たるもので既にベテランの風格、早くも次作が楽しみだ。