ジョン・ルイスやデューク・エリントン、アーマッド・ジャマルといったアーティストから影響を受け、伝統への深いリスペクトの中にジューイッシュとしてのアイデンティティを表現するピアニスト。トランペッターのアヴィシャイ・コーエンやオメル・アヴィタルら、所謂イスラエルの第一世代たちと活動を共にし評価を高めて来た彼のECM初リーダー作は、エリントンのナンバーから始まる。自身が最も信頼を置く〈Modern Times Trio〉による演奏は、決して派手さはないが少ない音数の中にも表現の幅広さが感じられ、一つ一つのフレーズや丁寧なタッチがとても心地よく響く。