美貌の歌姫リラズはルーツをイランに持つものの両親がイラン革命によりイスラエルに移り住んだ後に生まれた為、故郷の地を知らない。女優として訪れたLAのイラン人地区でその文化に触れ、革命以前の歌を歌うようになったという。そしてテルアヴィヴでのリジョイサーとの邂逅によりイランの大衆歌謡の新しい花が咲いたことは国際情勢を見れば皮肉なもの。ただしペルシャ歌謡のエッセンスと最先端のビートの相性の良さは想像以上。当然リジョイサーの手腕によるところが大きいだろうが、スパイスとしてのいなたさを全く薄めずにビートはかなり攻めていて、これがとにかく丁度よくツボを突いてくる。