トム・クルーズの頭文字を入れ替えただけの名前はフザけているが、一級品のレトロ・フューチャー~シンセウェイヴを操る名手の2年ぶりアルバム。ロボティックなビートやノスタルジックな音など彼特有の変わらぬ手捌きにまずはニンマリ。しかし今回はゆらゆら浮遊するシンセのコードと解放感のあるメロディーが前作にも増して強調され、桃源郷を音像化したごときサウンドスケープが広がる。