近年はシザーフェイスでコアな活動を展開し、ウータン・クラン云々とはまた別の支持を獲得しているインスペクター・デック。9年ぶりのソロ作は、カパドナやトライフらの仲間を動員しつつ、ソウルフルなウー流儀のビートでシンプルに自身の芯にあるスタイルを追求したシブい好盤だ。あの人の声が飛び出す“Russell Jones”には流石にグッとくるし、往時のヒップホップを回顧する“Can't Stay Away”も最高にかっこいい。
インスペクター・デック 『Chamber 9』 ソウルフルなウー流儀のビートでシンプルに自身のスタイルを追求したシブい好盤
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