ソロ・アルバムでたびたびピアノを演奏してきた師匠のジャック・ディジョネット、フェローシップのブライアン・ブレイド、そしてこのアルバムでのテリ・リン・キャリントン。ドラマーはどうしてこんなにロマンチックで、繊細なリーダー・アルバムを作ろうとするのか。前作からしばらく時間が経過したのは、制作に時間をかけたのだろう。これまでのジャズ・ドラマーらしいセッション重視の内容とは随分と趣のことなる内容である。楽曲ごとにゲストを迎え、オーケストレーションにも凝ったカラフルな音楽の仕立て具合である。アルバムは二枚組となり、二枚目はコンセプチュアルかつ即興的な演奏を収録。