Photo by Aren Johnson

ドラマー、プロデューサー、ラッパー、といくつもの顔を持つNYの音楽家、カッサ・オーバーオール。ジャズ・ドラマーとして活躍し、アート・リンゼイのバック・バンドに参加しながら、自身の作品ではジャズとヒップホップが混然一体となった唯一無二の音楽を作り上げている。

そんな彼の新作『I Think I’m Good』は、2020年2月に行った来日公演の成功も追い風となって、ここ日本でも評判のアルバムだ。ジョエル・ロス(ヴィブラフォン)、セオ・クロッカー(トランペット)、アーロン・パークス(ピアノ)、BIGYUKI(シンセサイザー)、さらにはヴィジェイ・アイヤー(ローズ・ピアノ)など、NYのトップ・プレイヤーたちが参加した本作には、〈ジャズとヒップホップの新たな弁証法〉と言うべき新鮮な音があふれている。

今回は、カッサ・オーバーオールというミュージシャンと『I Think I’m Good』というアルバムを掘り下げるべく、TAMTAMのドラマーである高橋アフィに話を訊いた。同じドラマーとして、本作のサウンドには大いに驚かされたという高橋が、カッサの作家性と挑戦に深く迫る(なおTAMTAMは、現在待望の新作を制作中だとか!)。

KASSA OVERALL I Think I’m Good Brownswood/Beat(2020)