ゼロ年代末のインディー・シーンで名を馳せた英国のシンガー・ソングライターが10年の歳月を経てまさかのカムバック。サルサやカリプソなども採り入れた前作を想起させる、跳ねたビートやサウダージ感は健在。ゴスペル的なコーラスやエレクトロニクスなど新たな要素も導入しつつ、基本的な軸はまったくブレていない。この10年を〈学習〉に費やしたと語る通り、洗練と成熟を感じさせるソング・オリエンテッドな一枚だ。