白井良明が参加したシングル“木馬”で昨年デビューした新鋭のファースト・アルバム。ディストーション・ギターを掻き鳴らすオルタナ・ロックな曲調と、そこにフワフワと浮かぶ華奢で可憐な歌声の組み合わせは、日常のふとした儚さを呼び起こす文学的な詞世界も含めて、骨も華もしっかりと感じさせるもの。“隕石”も“シクラメン”もかっこいいうえにやたらと切ないラヴソングだし、編曲もできるし、この人、たぶん才能の塊。