西島秀俊、柳愛里出演の『2/デュオ』でデビューし、海外の俳優を軸にする『不完全なふたり』『ユキとニナ』等で大きな話題を呼んだ監督・諏訪敦彦の初の単著。諏訪の映画論は知的かつ論理な文体で世評も高く、こういった形でまとめられたのは素晴らしいことだ。また、自分のフィルモグラフィーを語るインタヴュー、バイオグラフィーを語ったエッセイなどが収録されていることにより、監督の全体像をつかみやすくしている。また、諏訪組の俳優ともいえる西島秀俊、三浦友和へのインタヴューも同時収録されていることにより、第三者からの監督像も語られ作家論としても優れている内容だ。
諏訪敦彦「誰も必要としていないかもしれない、映画の可能性のために――制作・教育・批評」気鋭の監督が映画論を書いた初の単著
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