raymay(レイメイ)とは、なんと気の利いた名前だろう。ラップも歌も混在するニュー・メタル~ミクスチャー・ロック系のサウンドと熱気漲るパフォーマンスで、ライヴ現場を中心にその名を広めつつある4人組アイドルが、MUSIC@NOTEから発表する初のシングル“Rebel Rebel”で何度目かの新しい黎明を迎えることになる。

raymay Rebel Rebel MUSIC@NOTE(2020)

 uijinを送り出したsakebi発の第2弾グループとして2018年末にお披露目されたraymay。メンバーが口を揃えて〈現体制での本当の意味でのスタートラインになった〉と語る昨年10月のワンマン・ライヴ〈superflare〉、12月のデビュー1周年記念ライヴ〈the 2ndawn〉、今年に入ってからの東阪ワンマンと、場数を踏むことでステージ力を磨いてきたなかで、きーこ&りんは激しいラップ・パートを含むかっこいい側面、しょこ&こあはポップで可愛らしい側面と、各々の役割分担もより明確になってきたようだ。

 「きーこちゃんはライヴの最初に煽りを担当してくれる、特攻隊長みたいな感じです。それと迫力のある歌声なので、攻撃的なパートが似合います」(りん)。

 「りんちゃんは普段はふわふわしてるけど、踊りのキレがすごいし、かっこいい見せ方を知ってる。しょこはとにかく可愛い。服装も可愛くていちばんアイドルっぽい。でもしっかりしてる」(きーこ)。

 「バカっぽく見られるんですけど、実はいちばんしっかりしてると思います」(しょこ)。

 「こあさんは、可愛いのもかっこいいのも両方備えてますよね」(りん)。

 「そう、こあは声も魅せ方も振り幅を持ってる。でも、たまに一生懸命さが空回りしちゃうタイプなんですよ。ポンコツお姉さん(笑)」(きーこ)。

 「確かに。人の話をあまり聞かないこととかがあるので。でも、逆に言うと、聞いてるふりをするのが上手いです(笑)」(こあ)。

 そういった個性は、元Fear,and Loat­h­ing in Las VegasのSxunが作曲した表題曲“Rebel Rebel”(編曲はAWSM.のDAIKII)にもしっかりと刻まれている。ゴリゴリのラップ・メタルから、抜けのいい歌メロのパート、エモさ全開のサビ、そこからムーンバートンに急旋回するラストまで、息もつかせぬ展開が興奮を誘う挑戦的なナンバーだ。

 「ラップの歌詞に自分たちのグループ名(raymay)が入ってるのが嬉しくて。ファンの人も〈おっ!〉ってなると思うし」(きーこ)。

 「最後のラップはきーこのパートなんですけど、個人的に気に入ってるので歌っちゃいます(笑)」(しょこ)。

 「めっちゃわかる! 私も好き!」(こあ)。

 「この曲には後ろに乗るような歌い方のパートが多いけど、私はどうしても前に畳み掛けたくなっちゃうので(笑)、何回もやり直しました」(りん)。

 カップリングの“ネバーエンディングハッピーストーリー”は、すでにライヴでも好評な晴れ晴れとしたロック・チューン。オフでも4人で遊びに行ったり、お泊り会をするという彼女たちの、眩しいほどの青春謳歌ぶりに思わずグッとくる。

 「営業用の笑顔とかじゃなくて、ホントの笑顔になれる曲です(笑)。ライヴでは最初に4人で肩を組む振りから始まるんです」(りん)。

 「仲が良すぎて、肩を組むために集まるときにニヤニヤしちゃう(笑)。歌詞も〈人生失敗しても自分の気持ち次第でやり直せるから、かましていこうぜ!〉みたいな前向きな内容で」(きーこ)。

 「〈意味のない事なんてない〉とか個人的に響く言葉があったり、振り付けも歌詞に合わせたものになっている。全体を通してタイトル通りの曲だと思います」(こあ)。

 今後の目標を聞くと「バンドと並んでフェスに出たい。枠を越えたい」(きーこ)、「場面に応じたセトリを考えられるぐらい多様な曲があるので」(りん)、「(小声で)サマソニ」(しょこ)、「武道館でワンマンができるようになりたいって話してます」(こあ)と、仲睦まじく野望を語る4人。その絆が続く限り、彼女たちはきっとこの先も何度でも、忘れがたき黎明を迎えることだろう。

 


raymay
きーこ、しょこ、こあ、りんの4名から成るアイドル・グループ。2018年12月に結成を発表し、同月24日にuijinとのツーマン〈best family forever(not alone)〉でお披露目。2019年2月の“pulsar”を皮切りに、4月に“outside”、6月に『reset summer/jokers』とコンスタントに配信を重ねる一方、5月25日にはclubasiaで初の単独公演を開催。メンバー脱退を経て、8月にりんが加入して現体制に移行。10月に初フィジカル作の『RUN』、12月に『DANCE』とミニ・アルバムを連続リリース。今年に入ってMUSIC@NOTE参加を発表し、3月に配信した“DANGER ZONE”も話題を集めるなか、ファースト・シングル“Rebel Rebel”(MUSIC@NOTE)を4月1日にリリースする。