中世のビンゲンを除けば女性作曲家の先駆けはクララ・シューマンだと思っていたがその少し前にファランクという作曲家がいたことは寡聞にして知らなかった。女性作曲家としては珍しく交響曲を作曲したファランクの管弦楽作品集はナクソスらしい知られざる作曲家に光を当てた好アルバムで2年前にリリースされた交響曲2、3番の続編。劇的な調と言われるハ短調ながら交響曲1番はいかにも初期ロマン派風といった爽やかな作品。同世代のベルリオーズも称賛したという序曲2曲と世界初録音となるピアノ協奏曲風の変奏曲も収録。ピアノも華麗な変奏曲が最も彼女の個性が現れている気がする。