齋藤真知亜さんはNHK交響楽団のヴァイオリン奏者やマティアス・ストリングスの主宰者などとして活躍する一方、1999年から毎年ソロ・リサイタルを行い、多彩なプログラムで聴衆を魅了しています。そして今回2019年6月21日に東京のハクジュホールで行ったリサイタルのライヴ録音がCD化されました。ペルトの《鏡の中の鏡》に始まり、共演ピアニストの鷹羽弘晃さんの編曲によるオッフェンバックの《天国と地獄》、さらにピアソラと齋藤さんの対応力の高さを物語る内容です。研ぎ澄まされた音で綴るペルト、大胆に作品の輪郭を縁取ったピアソラがとりわけ見事です。