美メロ好きに嬉しい新たなアルバムがBISレーベルより発売。パデレフスキを始め多くのピアニストを弟子に持ったレシェティツキだが、彼自身が作曲した作品のアルバムは非常に少なく、今回のアルバムは大変貴重な一枚と言えよう。演奏しているのはドイツ人のピアニスト、トビアス・ビッガー。一曲一曲は5分に満たない楽曲ばかりだが、当時のサロン音楽を目的として作曲されており、聴きやすい作品に仕上がっている。今にも踊りたくなるような“2つのピアノ曲Op.38”は、バランスよくテンポよく演奏されている。一方で“2つの小品Op.43”から“ラ・ピッコラ”は超絶技巧が光る1曲。僅か2分の作品だが一気に聴き手をその調べに誘う。