アフリカやカリブの音楽を世界に広め、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブなどを手掛けてきた英ワールド・サーキットから、新たに名盤の仲間入りを果たすであろう一枚が登場しました。マリのニアフンケに生まれたアフェル・ボクムは、こちらもワールド・サーキット発で世界に広まった同郷の師アリ・ファルカ・トゥーレのバンドでキャリアを立ち上げ、99年には自身のバンドでマリ音楽の隠れた名作『Alkibar』を生み出した知る人ぞ知るギタリスト/シンガーです。この新作はデーモン・アルバーンとニック・ゴールドがプロデュースを手掛け、故トニー・アレンも参加。世界中の多様な音楽要素のハイブリッドで溢れ返る現代では逆に希少とも思える、実に土着的で乾いた土の香りがする砂漠のブルースです。