近年のニルス・ペッター・モルヴェル作品の中で最も印象的だったのはやはりスライ&ロビーとの北欧ジャズ × ダブなその名もそのまんまなNORDUBだろう。アイヴィン・オールセットとヴラディスラフ・ディレイも参加した北欧の音響ジャズとレジェンダリーなレゲエのリディムの邂逅は想像以上にフィットして目から鱗の快作だった。そんなNORDUBからNOR(ニルス・ペッターとアイヴィン)を抜いて、よりリズムと音響にフォーカスした、いわばダブを更にダブワイズした究極の音がこれ。地を這うリディムと暴風雨の如き電子ノイズ、ただただ狂暴なダブ、これを極北と言わずに何というんでしょうか。
ヴラディスラヴ・ディレイ、スライ・ダンバー&ロビー・シェイクスピア(Vladislav Delay, Sly Dunbar & Robbie Shakespeare)『500-Push-Up』重低音が地を這い電子ノイズが吹き荒れるダブの極北
