コロナ禍のなかで内省的な音楽作品も増えるなか、この三人組は〈らしい〉というか……この新作にはサウンドもリリックもいい塩梅にユルいポップソングが満載だ。祭囃子ビート上で海苔目線の言葉が躍る“海苔”、アマビエをテーマに1分台で駆ける“疫病退散ソング”など初期を思わせるノリ一発の楽曲に脱力させられつつ、能天気ながら希望を垣間見せる表題曲を筆頭に、味のある演奏が妙に安心感を与えてくれるのはなぜなんだ。好き。