グラミーにも輝いたアウトロー・カントリーの雄による5作目は、骨太なロック仕立ての野心作『Sound & Fury』から一転して、シンプルなアコースティック作品に。サンデイ・ヴァレー時代も含む過去曲をトラディショナルなブルーグラス作法にリアレンジし、ティム・オブライエンやシエラ・ハルら大ヴェテランを交えてブッチャー・ショップで再録。この保守的なリメイクを新鮮に思わせるあたりも、主役の異端児ぶりを逆説的に証明する。